
白日夢(1964)
谷崎潤一郎が戦前発表した戯曲の映画化。松竹が配給権を獲得、大ヒットを記録。流行歌手・千枝子と青年画家・倉橋は、歯科医の診療室で治療を受けていたが、倉橋は麻酔を打たれ、夢心地になっていった・・・・・・。医師と看護婦の様子が変わり、千枝子は医師に犯された。ナイトクラブに千枝子を訪ねた倉橋は、千枝子に迫る医師の姿を見て、千枝子を救おうと決心した。さらに医師は千枝子をホテルへ連れ、さまざまの拷問を与える。その様子を倉橋は悲壮と快楽との入りまじった表情で眺める。倉橋は、逃げ出した千枝子の後を追って路上に出る。あるデパートの屋上で倉橋は千枝子に会い、救いの言葉をかけたが、医師が突然姿をあらわし再び千枝子を奪った。倉橋は、都会の雑踏の中で医師と千枝子を捜し当て、短刀で刺すが、医師は傷つかず、かえって千枝子を傷つけてしまった。医師の姿は消え、路上に半裸の千枝子の死体が横たわっていた。青年は大声で通行人に訴えるが、誰も相手にしてくれない・・・・・・。倉橋はうなされて夢から醒めた。千枝子はすでに治療を終えて診察室を出ていた・・・・・・。(C)川口秀子/彩プロ / 白日夢(1964)